先んじて富士急での8thライブにて演奏されていたRAISE A SUILENの5thシングル『Sacred world』がリリースされた。
同じブシロードIPの「アサルトリリィ」のTVアニメ「アサルトリリィ BOUQUET」のOP主題歌に起用された曲なので、普段のRASサウンドとは異なる部分も見受けられる楽曲だ。
富士急で初めて聞いた時の率直な感想は「あまりピンと来ない」だった本楽曲だが、音源としてじっくり聞くとどんどん好きになってきた。
Sacred world
全編通しての印象なのだが、なんだか懐かしい感覚を覚えないだろうか。少なくとも僕はそう感じた。
これがどこ由来の感覚なのかを考えたのだが、恐らくひと昔前のアニソンっぽいのだ。具体的に言うと2000年代初頭のアニソン感を感じる。僕は一聴したときに何となくシャーマンキングを連想した。特にサビの作りやシンセの音がそれっぽさを醸し出している気がするのだが、皆さんはどう感じただろうか。
この少し懐かしい曲構成は少しダサく聞こえる部分もあると思うが、かえってそれが本楽曲をスルメ曲にしているように思える。
勿論ただ懐かしい展開をなぞっているだけではない。その土壌の上にしっかりとRASのサウンドを根付かせている。
確かに普段の曲と比較するとライトでアニソン的だが、1番終わりの間奏ではブレイクダウン(大好物)もしっかりある。ほかの部分でもベースはかなり低く唸っている。ギターも中々エグい演奏をしているし、エレクトロニックなサウンドやスクラッチなどのDJ要素、チュチュのラップが折り重なってくるのも現代的でありRASのサウンドだ。
2000年代初頭のアニソンに似た曲構成やサウンドと、RASが今現在作り出している現代のサウンドを上手く融合させた結果、聞いていて癖になる楽曲に仕上がっている。とりわけチュチュのラップが組み合わさったことで大きな中毒性が生まれている。Bメロ前で『just break, just burn, just blaze, change the world』と畳みかけてくるところと、サビ前のラップが僕のお気に入りだ。
余談だが、この曲が出来上がった背景には小室楽曲を複数カバーしてきた経験もあるのかな、と少し感じたりもした。
終わりに
カップリングが舞台音源で新曲が一つのみだったのは残念だが、年明けにまたシングルが決まっているからまぁ良いかという落としどころだ。
個人的には今からこの曲をアルバムでどう扱うのかが楽しみになっている。元来タイアップ曲はアルバムの中で浮きがちで扱いが難しいため、気が早いのは分かっているが早くアルバムが出ないかなぁと考えてしまう。
- アーティスト:RAISE A SUILEN
- 発売日: 2020/10/21
- メディア: CD
- アーティスト:RAISE A SUILEN
- 発売日: 2020/10/21
- メディア: CD