多趣味と深読み解剖研究室

知識のない音楽オタクが声優アーティストやバンドを深読みする。バンドリを始めに声優アーティストやバンドのディスクレビュー、ライブレポ、映画レビューなどを書いていきます。

【ライブレポート】15周年のお祝いはまだ終わらない。カップリングライブで見せたユニゾンの天邪鬼さ UNISON SQUARE GARDEN『Bee side Sea side ~B-side Collection Album~』at 大宮ソニックシティ 11.14

こんにちは、僕です。

11月14日に大宮ソニックシティで開催されたUNISON SQUARE GARDENのライブツアー『Bee side Sea side ~B-side Collection Album~』に参加してきました。
僕は『Bee side Sea side U-side』の新木場公演にも参加していましたが、そちらはFC限定ライブだったのでレポート記事は書きませんでしたので、満を持してライブレポートを書きたいと思います。曲順が一部変わっているだけでセトリは同じライブでしたが、ホールライブでじっくり聞けたことで色々な発見がありました。早速書いていきたいと思います。



セトリ
1.リトルタイムストップ
2.セク×カラ×シソンズール
3.flat song
4.over driver
5.ピストルギャラクシー
6.ギャクテンサヨナラ
7.僕は君になりたい
8.スノウループ
9.ここで会ったがけもの道
10.ノンフィクションコンパス
11.三月物語
12.三日月の夜の真ん中
13.サンタクロースは渋滞中
14.スノウリバース
15.シグナルABC
16.ラディアルナイトチェイサー
17.I wanna believe、夜を行く
18.Micro Paradiso!

EN

19.5分後のスターダスト
20.さわれない歌
21.ラブソングは突然に ~What is the name of that mystery?~


今回改めて、ユニゾンというバンドの楽曲の強さとライブバンドとしての実力を思い知らされました。何度も体験していますが、それでもやっぱり彼等の演奏技術に驚かされてしまいます。3人で演奏できる音の厚みとは到底思えない音数の多さと、涼しい顔して難解なフレーズを弾きながらこれまた難解な歌を歌う斎藤さんの姿は、いつ見ても圧倒されますね。
ニゾンは普段のライブではカップリング曲を一部の例外を除きまったくやらないバンドですので、今回のツアーは非常に貴重なものでした。きっと知らない曲が多いという方もいたと思いますが、シングル曲やアルバムの人気曲に勝るとも劣らないとても強い楽曲が揃っていることが分かっていただけたのではないかと思います。

プログラム15thを終え、いつも通りホールやライブハウスを回るユニゾンが帰ってきました。通常営業のライブとはまだ少し違う雰囲気のあるライブで新鮮さもありましたが、演奏と照明演出から織りなす『ライブそのもの』の魅力を十二分に感じさせるユニゾンらしさは健在でした。
久々にじっくりとユニゾンのライブを見たのですが、照明は大変凝っていたと感じました。『ここであったがけもの道』ではヒョウ柄を思わせる照明が使われて『Micro Paradiso!』ではイタリアの国旗カラーが映えていました。『三月物語』で月がバックに浮かび上がると『三日月の夜の真ん中』では勿論、後ろの月は三日月に。そのまま冬曲か続くと今度は雪が降るような照明に変わるなど、随所にこだわりを感じました。

今回特に強く感じたのは、やはり田淵はセトリを考える天才だなという点です。特に僕が感動したのが『スノウリバース』から『シグナルABC』の並びです。前3曲からしっとり目の曲や冬っぽい曲が並んでいた中、この曲も決して明るい曲ではありません。やはり何処か冬の寒々しさを感じる曲で、暗さ切なさを内包しています。
だからこそ、その曲の後にやってくる『シグナルABC』の歌い出しが、非常に希望に満ち溢れて聞こえました。まるで暗闇に射す光が闇を払うような印象を受け、こんなにもヒロイックな曲だったのかと感動しました。元々好きな曲だったのがこのライブを経て一層好きになった気がします。

もう一点、僕が深読みして注目しているのがアンコール後のラスト2曲の並び。『さわれない歌』は言わずもがな、彼等の音楽スタンスやファンとの距離感がよく分かる、ユニゾンの在り方を示す楽曲です。それを歌った直後に『ラブソングは突然に ~What is the name of that mystery?~』を歌うのが本当にひねくれていると言いますか……。
その名の通り、楽曲ラストに突然愛を歌うラブソングになるのがこの楽曲なのですが、それが普段は口にしないファンに対する感謝や大切な存在だという気持ちを表していたんじゃないかなと思っています。これがあったから僕は「まだ15周年のお祝いは続いているんだな」と感じた訳です。『プログラム15thの延長戦』のような雰囲気を勝手に感じました。
『さわれない歌』でいつものように我々を突き放しておきながら、最後の最後にファンへの愛を語るのが天邪鬼なユニゾン(主に田淵)らしいのかなと感じました。これだから僕は彼等から離れられないんです。
普段は一切やらないカップリング曲だけで、ここまでセトリに意味を持たせられるのは本当に天才だなと思わざるを得ません。オマケにカップリングだけどライブでやる唯一の例外『ガリレオのショーケース』もやってないですからね。このツアーを終えた後のユニゾンは、絶対今よりもっと凄くてカッコいいバンドになっているに違いありません。



僕としても久々にゆったりとユニゾンを見られる機会だったので、とても楽しいライブでした。もう何度も見ているユニゾンでも、ちょっと落ち着いて見るとまだまだ発見があるんだなぁと改めて思いました。プログラム15thの時も色々考えながら見てはいましたが、どうしても込み上げるものがあったので今回ほど穏やかには見ていられませんでしたからね。
さて、今回のライブで今年のユニゾン納めとなりました。実はCDJ3日間当たってTHE KEBABSを見られることが決まっているので、田淵納めは12月30日になるのですが、ともあれひと段落付きました。クリスマスにユニゾンサンタからプログラム15thの円盤というプレゼントもありますが、来年通常営業に戻るユニゾンも変わらず追いかけて行きたいと思います。

それでは今回はこの辺りで。
さよなら!


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