多趣味と深読み解剖研究室

知識のない音楽オタクが声優アーティストやバンドを深読みする。バンドリを始めに声優アーティストやバンドのディスクレビュー、ライブレポ、映画レビューなどを書いていきます。

【ディスクレビュー】ハロハピワールドは止まらない。ハロー、ハッピーワールド!2ndシングル『ゴーカ! ごーかい!? ファントムシーフ!』

こんばんは、僕です。
今回はガルパ発3バンドのリリースラストであるハロー、ハッピーワールドの2ndシングル『ゴーカ! ごーかい!? ファントムシーフ!』のディスクレビューです。元々変わった歌詞や賑やかな曲が多く、ガルパの中でも異色なバンドであったハロハピですが、今作は今まで以上にユニークな一枚になっています。とても面白いシングルなので早速書いていきましょう。
今回からちょっと書き方を試行錯誤していくので前回までとフォーマットが違うと思いますが、そのうちまた固まるのでしばしお付き合いを。


ゴーカ! ごーかい!? ファントムシーフ!

ゴーカ! ごーかい!? ファントムシーフ!

僕の大好きなブラスサウンドがふんだんに用いられたスウィング・ジャズっぽさもある曲です。まるでビッグバンドで演奏されているかのようです。オシャレかつ非常にノリの良い曲ですね。音数の多さ、賑やかさはガルパバンドの中でも随一なハロハピの魅力がこれでもかと詰まっています。曲だけだとアニソンとは思えない完成度です。ここにこころのボーカルと、メンバーの後追いや独特の表現の歌詞が乗ることで途端にアニソンらしくなるバランスは、バンドリ楽曲全般の特徴と言えるかもしれません。その中でもここまではっきりとそれが現れるのはハロハピ以外にはいないのではないでしょうか。曲と歌が組み合わさったことで生まれるこのキャッチーさは抜群です。演奏のタメのところに後追いやコールが入るので、非常に小気味よくハネるリズムがたまりません。
個人的に良い歌詞には2つのパターンがあると思っています。一つは歌詞カードを読まなくても自然と音や意味が入ってくる歌詞。そしてもう一つは耳に引っかかる言い回しや言葉を使い、歌詞カードを開かせる歌詞です。僕の好きなバンドであるユニゾンなんかは後者のパターンが多いバンドですね。僕はハロハピの歌詞もこの二つ目のパターンに当てはまるのではないかなと思います。一聴したときのインパクトはとてもありますし、聴いていて気持ちのいい言葉選びがされているので違和感も覚えにくく、歌詞を読みたくなります。この曲でもいたるところにハロハピらしい言葉や表現が散りばめられていて、ただ聴いただけでは全てを理解することは難しいでしょう。

パッ!ピッ!プッ!ペッ!ドゥビドゥパッポー!

もうこれは歌詞ではないのでは?と思わざるを得ません。しかしこれを歌詞としてしまうのがハロハピの最大の魅力なのです。

YAPPY! SCHOOL CARNIVAL☆彡

学園祭をテーマに作られた本曲はまさにハロハピらしい明るさが詰まっています。ファントムシーフの時のようなブラスサウンドはなくなり、シンセサイザーや打ち込みのストリングスが楽曲を彩ります。その他の部分に関してもバンドっぽさが増した音になっていますね。キーボードやシンセとギターなどの楽器がまるで掛け合いをしているようなところがあったり、Bメロからサビにかけては追い立てるように盛り上げていて、学園祭の楽しさだったり協力して作り上げていく様子が思い描かれます。
歌詞の方も相変わらずのハロハピ歌詞で非常に楽しいです。学園祭にフォーカスを当てているからか、いつも以上にとっちらかった歌詞になっている気がしますね。時々韻を踏んでみたりと、やはり耳に気持ちのいい作り方になっています。「あっちこっちそっちどっち」とか気持ちいいですよね。まぁこの曲で一番引っかかるキラーワードは「YAPPY」でしょうか。「うれぴぴっ」とかも強いですね。

ずっとずっとね 終わらないで…☆

とにかく頭からお尻まで突き抜けた明るさの曲ですが、最後の最後にちょっぴり切ない歌詞が出てくるのが一番のポイントかなと個人的には感じます。テンションは明るいままこの歌詞が歌われるのが、来年にやってくる学園祭への希望を抱いている姿を想起させます。ハロハピの曲は絶対に「ハッピー」で終わるのです。

せかいのっびのびトレジャー!

まさかのラップ曲かと思いきや、サビから途端に曲調がいつも調子に戻ってくるというこれまた新しいタイプの曲ですね。サウンド面を見てもようやくDJらしいスクラッチ音などが入ってきたりと、これまでのものとはひと味違います。イントロからのラップパートでは他の楽器陣も少し重ためのサウンドを鳴らしていておや?となりますが、サビに入る直前から風向きが変わり、最終的には聞き馴染みのある楽しいリズムに変貌する構成が素晴らしいです。まるで別々の曲を繋ぎ合わせたリミックスを聴いているような気分になりますが、これもミッシェルがDJであるというところに由来して作られているのでしょう。
ラップパートがあるということで、このパートでは結構韻を踏んでいるように見えます。僕はラップとかあまり詳しくないので正直よく分からないのですが、脚韻や頭韻、母韻なんかは散りばめられているように見えます。あと単純な話ですが、ラップから始まると耳を引かれますよね。リード曲は表題のファントムシーフですが、この曲はハロハピの中でもキラーチューンではないでしょうか。それに、これまでの歌詞と比べるとこころの思想がよく現れた歌詞になっているのもポイントです。1stのカップリングだった『ハピネスっ!ハピィーマジカルっ♪』も似たような曲でした。ラップに誤魔化されそうになりますが、この曲は完全に泣ける曲です。ラップ部分では「やる前から決めつけて諦めるのはもったいない!」というこころの心情が包み隠さず歌われて、サビは美咲のこと歌ってるんですよ。変わり始めた美咲とそれを正面から受け止めて応えるこころの歌詞が、そもそもとても綺麗なサビのメロディーと合わせてとても泣けます。この曲だけ聴いた人にはそれほど響かないかもですが、この曲が追加された際のガルパのイベント『ハロー、マイハッピーワールド』のストーリーや星5美咲と合わせて聴くと号泣モノです。本当に何度も繰り返しで言っていることですが、是非ガルパのイベントストーリーを見てからガルパ楽曲は聴いて頂きたいです。

だから もっときみの新・発・見!をおっかけにゆこぉー!

周りをみて? ひとりじゃない こんなにたっくさん!!!

キミの世界をひろげたい!

マジで泣けます。マジで。

まとめ

ガルパオリジナル3バンドのレビューがこれで終了したわけですが、改めてしっかり聴くとそれぞれ曲を聴いただけでどのバンドかが分かる確かな個性がそれぞれの楽曲にあるということを実感しました。今回のハロハピの3曲はそれぞれ全く違うアプローチをしている曲ですが、間違いなくハロハピのサウンドとして確立されています。根底に流れる各バンドの特性や色を損なうことなく、それぞれの曲に遊びやバラエティを持たせているのは凄いですね。特にハロハピからは、他のバンドと比べてもジャンルレスに活動していきそうな予感をこの2ndシングルから感じました。
そうそう、余談ですがこのシングルのレコーディングには流田Projectのギター穴澤淳さんとベース桃山竜二さんが参加されてます。ファンの方は是非買ってみてくださいね。

終わりに

さて、バンドリ関連のレビューはまた3月のポピパとRoseliaのシングルリリースまでお休みですね。その間にも気が向けば既に持っているCDの話や、何か他のことも書いていこうと思います。まぁ僕の方は3月から就活が始まるので、そこの心配を第一にしなければいけないのですが……。はーヤダヤダ。
それでは今回はこの辺りで、おやすみなさい。