エンタメ感想製作所

音楽や映画、ゲームなどの感想・レビューを素人なりに投稿。専門知識はないけど好きな気持ちは皆平等。

【ライブレポート】BanG Dream! 5th☆LIVE Day2:Roselia -Ewigkeit-

こんにちは、僕です。
予告通り、先日行われた『BanG Dream! 5th☆LIVE Day2:Roselia -Ewigkeit-』のライブレポを書いていきたいと思います。いろいろ忙しく少し間が空いてしまい申し訳ありません。ご存知の通り、今回のライブは今井リサ役遠藤ゆりかさんラストのステージでしたので色々思うところがありました。言いたいことは残らず書いていきたいと思うので、よろしくお願いします。

セトリ

OA.THE THIRD(仮)
1.That Is How I Roll!

2.しゅわりん☆どり〜みん

3.Don't be afraid

4.R.I.O.T

MA.Roselia

1.ONENESS

2.Determination symphony

【カバー曲メドレー】
3.魂のルフランHacking to the GateETERNAL BLAZE

4.深愛

5.LOUDER

6.熱色スターマイン

7.軌跡

8.Re:birthday

9.-HEROIC ADVENT-

EN1.Neo-Aspect

EN2.BLACK SHOUT

EN3.陽だまりロードナイト

THE THIRD(仮)についての感想は前回の初日公演の記事に書いてありますので、今回は割愛させて頂きます。変化としてはえがオケがしゅわどりに変わっていた位でしょうか。ボーカルを担当したキーボードの倉知さんは両日ともとても可愛かったです。
【ライブレポート】BanG Dream! 5th☆LIVE Day1:Poppin’Party HAPPY PARTY 2018! - はてな日記大作戦

Roseliaについて

さて、OAから間髪入れずにRoseliaのステージが始まりました。一曲目は『ONENESS』でしたが、以前レビューの時に書いたように文字通り、この曲で幕が上がる演出でしたね。非常にかっこよくてテンション上がりました。掴みはバッチリって感じです。
意外だったのは今回もしっかりカバー曲の演奏があったことでした。アルバムが出たので、今回のライブはオリジナル曲のみでセトリを組むと予想していたので、これには少々驚きましたね。聞けなかった曲もあるので、それは次回以降のお楽しみです。とはいえ、今回のカバー曲演奏は歴代最高の内容でしたね。なんといってもまずはカバー曲メドレーですよ。「遂にやったか!」という感じでした。まさにライブならではの演出です。今回は『LOUDER』の前奏のソロパートだったりと、要所要所にこうしたライブだからこその演出があってとても良かった。洋楽アーティストが好きなメンバーが多いから、そうしたところこらヒントを得て考えたとラジオで語っていましたが、どんどんやって欲しいところです。
話を戻しましてカバー曲メドレーです。単純にどの曲もエース級の曲なので盛り上がるのは必然です。僕が特にアガッたのは、『Hacking to the Gate』のイントロで相羽さんが時計の針の手振りを行ったところです。あそこの如何にもな「始まる」雰囲気がめちゃくちゃテンションを煽ってくるというか、高揚感が凄まじくて大好きです。映像化されたら何度も見ます。
そしてメドレーの次は『深愛』ですよ。そりゃそうだ、これをやらない訳にはいかない。歌詞がぶっ刺さりまくる。確かこの曲だったと思うんですが、遠藤さんが弾いているところを相羽さんが笑顔で覗き込んでいるカットが映し出されていて、すごい良いシーンで沁みましたね……。そして改めて水樹奈々の歌唱力の高さを実感するという。相羽さんも上手いですし、声量も素晴らしいんですけどこの曲が難しすぎる……。なんでこんな曲を軽々と簡単そうに歌えるんだ水樹奈々よ……。
この後は『LOUDER』『熱色スターマイン』と、一気にテンションの上がるハードな曲を置いたところで珠玉のバラード『軌跡』のお披露目でした。やはり中盤から後半にかけてに配置してきましたね。アルバムのレビューでも言いましたけど、この曲で終えてしまうとしみじみとし過ぎてしまうんですよね。セトリの緩急やバランスを考えても妥当な位置だったんじゃないでしょうか。
本編ラストの『-HEROIC ADVENT-』は、やはりライブで輝く曲に進化したなと感じます。Roseliaの中でも最も会場全体が一体となる曲だと思います。無音の中、ファンの合唱が響くライブアレンジはBABYMETALの『Road of Resistance』を彷彿とさせます。(他にも同じことをする曲は沢山ありますが)
そういえば新曲やってないなと思っていると、アンコール一曲目が『Neo-Aspect』でした。この曲本当にかっこいい。前日と同じく、リングライトを使った素手とペンライトを使い分けていたのですが、この曲は基本拳を掲げていました。比率としてはポピパがポップでアニソンっぽい曲が多いのに対して、Roseliaはハードな曲が多いのでペンライトを下ろしているケースが多いです。
溜めに溜めてやってきた『BLACK SHOUT』では、相羽さんが「今のRoseliaにしか出来ない演出を見せる」と宣言。正直ライブ前から予想していたことでしたが、2代目リサ役声優の発表とお披露目を兼ねて、新メンバー中島由貴さんと遠藤さんのダブルベースがラスサビで披露されました。ラスサビ前のブレイクで演奏が止まり、もう一人のシルエットが現れたところはワクワクしました。中島さんについてはこの後に詳しく触れて行こうかなと思います。
そしてライブを締め括ったのは『陽だまりロードナイト』でした。これも予想通りではありますが、実際にその時が訪れるとグッと来るものがありました。薔薇の花びら散る美しい光景の中、涙を堪えて演奏するメンバーの姿がとても印象的でした。曲を終え、最後のMCでのメンバーの皆さんの涙は忘れられません。直前までは僕も泣いてしまうと思っていたのですが、このブログだったりTwitterで散々自分の心中や考えを書いていたためか、自分の中での整理がとっくに付いていたようでまるで親みたいな気持ちでその光景を見守っていて、ずっと微笑んで見ていました。勿論寂しいし、とても感動していたのですが、それ以上に「良い仲間だなぁ、良い景色だなぁ」というしみじみとした想いが上回っていたと言いますでしょうか。なんだか僕もまた一つ大人になれたような気がします。



新メンバー中島由貴さんについて

そもそも新メンバーの予想は全くしていなかった僕でしたが、中島さんはアイマスの乙倉ちゃんのイメージが強くてリサのようなキャラはどうなるのか、今のところイメージは持てませんね。ただ、ベースは元々弾いていたようなので、その辺りは安心感ありますね。一応言っておきますけど、僕は2代目が中島さんなことについては何の異論もないし、むしろすごく応援しています。そもそもどんなキャラであれ、2代目キャストっていうのは絶対に大なり小なり批判を受けるものです。それが今となっては大型コンテンツとなったバンドリの、しかもリアルでバンド活動も行うRoseliaに加入なんて僕だったらプレッシャーが強過ぎてやりたくないです。おまけに初お披露目は1万人以上のファンの前で直接、しかも遠藤さんもいる場所でですよ。それを勇気を持って加入したというだけでも、僕は精一杯応援したいという気持ちになってしまいます。中島さんには批判の声なんか気にせず、自分なりの『今井リサ』を見つけて演じてもらいたいですね。
僕個人としては遠藤さんのリサに似ている必要は全然ないと思っていますので。元のものに似ている声の人を使うことに意味があるとは思えませんし、それはただの焼き回しでしかなくてそれを求めるのは2代目の方に失礼だと思います。そんなことするくらいなら潔くキャラを終わらせた方がいいと思わなくもないです。やはり2代目に選ばれた以上、これまでとは違ったキャラクターへのアプローチが見たいですし、新しい『今井リサ』を見てみたいです。勿論抑えるべきポイントというのはあると思いますが、遠藤さんにしか出来ないリサがあるのと同じく、中島さんにしか出来ないリサもあるはずです。簡単に割り切ることができない人も多いとは思いますが、その想いも抱えたまま中島さんのリサがどう育っていくのかを見守ってみたらいいのではないでしょうか。



終わりに

色々な想いが集まった今回のライブですが、個人的には「良いライブだった」の一言に尽きます。ライブそのものも、メンバーの友情も、色々な思い出も全てひっくるめて「良いライブだった」という言葉が最も似合うライブになったと思います。中島さんが加わった新生Roseliaがどのような姿を見せてくれるのか。僕は今からワクワクが止まりません。
そして最後に、遠藤ゆりかさん、今まで本当にお疲れさまでした。思い出はファンの中に、想いはメンバーと共に、そして託された魂は中島さんの隣で、これからもずっと並んで歩み続けてくれるでしょう。いつまでもRoseliaは11人で進み続け、これから先も沢山の輝く景色を僕たちに見せてくれるに違いありません。遠藤ゆりかさん、今まで本当にありがとうございました。

【ライブレポート】BanG Dream! 5th☆LIVE Day1:Poppin’Party HAPPY PARTY 2018!

こんにちは、僕です。
先日開催されました、『BanG Dream! 5th☆LIVE Day1:Poppin’Party HAPPY PARTY 2018!』に参加しました。今回はそちらのライブレポートになります。風邪を引いてしまい前日から熱が出たりしている中、始発で出発しほぼ終電で帰宅するという中々にヘビーな一日でした。一応薬が効いていたので鼻と咳以外は楽にはなっていましたが、キツイもんはキツイですね。この日はライブ後に別のイベントで東京にやってきていたフォロワーさんとお会いしてとても楽しくお話しさせて頂いたりもしたのですが、それに関してはこの記事とは関係ない話ですので割愛します。それでは本題に入りましょう。

セトリ

OA.THE THIRD(仮)
1.That Is How I Roll!

2.えがおのオーケストラっ!

3.Don't be afraid

4.R.I.O.T

MA.Poppin'Party

1.ティアドロップス

2.走り始めたばかりのキミに

【アニメメドレー】
3.私の心はチョココロネ→STAR BEAT! 〜ホシノコドウ〜→前へススメ!→夢見るSunflower

4.Time Lapse(Acoustic.ver)

5.Yes! BanG_Dream(Acoustic.ver)

6.STAR BEAT! 〜ホシノコドウ〜(Acoustic.ver)

7.キラキラだとか夢だとか 〜Sing Girls〜

8.夏空 SUN! SUN! SEVEN!

9.八月のif

10.夏のドーン!

11.CiRCLING

EN1.Light Delight

EN2.Happy Happy Party!

THE THIRD(仮)について

バンドリ第3のリアルバンドとして発足したTHE THIRD(仮)ですが、ライブを生で見るのは今回が初めてでした。メンバーがガチミュージシャンだったりするので演奏面に関しては言うことがないというか、言うまでもなく上手かったです。安心して見られました。Afterglowやハロハピなどのカバーを披露しましたが、中々ライブで聴ける機会のない曲もこのバンドのライブに行けば聴くことができるかもしれないと言うのは大きいですね。何よりオリジナル曲の『R.I.O.T』がめちゃくちゃかっこよかったです。ダブステップ風のパートがあったりするなどかなりアツく、ベースボーカルのRAYCHELLさんに似合った大変かっこいい曲でした。これ発売っていつされるんでしょうか。すごい好みです。というかベースボーカルってギタボの比にならないくらい難しいんじゃないかって思ってるんですけど、どうなんでしょうか。いやほんとすごいなって。

Poppin'Partyについて

ティアドロップスからスタートしたポピパのライブでしたが、いきなり最高潮でしたね。次いで久々にライブで聴いたはしキミはアカペラからスタートするなど、ライブならではの演出もありました。再三言ってますがこういうの大好きなのでもっとやってほしいです。
イエバンやスタビといった定番曲が通常のバンド演奏から外れることが増えてきたことについて、不満に思う方もいるかもしれません。特にイエバンは3rd以降はアコースティック編成でしか演奏されていませんので。でもこれって、これらの曲に頼らなくても大丈夫になった現れでもあるわけですよね。単純に曲数が増えたということもありますが、バンドとしての実力が付いてきていることの何よりの現れなのかなとも思います。それは演奏を聴いていれば明らかで、見るたびに上手くなっています。(もちろんまだまだなところもあると思いますが) それに何もこのライブで終わりな訳じゃなく、まだまだポピパの活動は続くのでいつかどこかで聴く機会はあるはずですし、あまり深く考える必要はないんじゃないかなと思います。Time Lapseをアコースティックに持ってきたのも自信の表れみたいでかっこよかったです。大塚さんも歌がどんどん上手くなってますよね。
個人的には夏のドーン!を聴けたのが嬉しかったです。思った通りライブでめちゃくちゃ盛り上がる曲で、とにかく楽しかったです。まさかのタオル曲と化したので、これからはタオルを忘れるわけにはいきませんね。また、CiRCLINGも非常に楽しく盛り上がることができました。とってもポピパ的ですし、これまでの5人の関係性や歩みがあってこその曲としてこの先長く聴いていける曲だなぁと改めて感じました。そしてLight Delightですが、感情の奔流と言う感じがすごく良かったです。正直リードギターがCDのような迫力を感じなかった点は残念でしたが、その他は本当にライブじゃないと味わえない良さが詰まっていたと思います。愛美さんのボーカルにとても熱がこもっていて、気持ちが入りまくっている姿に胸を打たれました。声が上ずっていたりしましたが、音程を正確に上手く歌うことだけがライブの正解じゃないと言うことを体現していました。今回のライブはタイトル通り、笑顔と幸せを届けてくれるHappy Partyだったと思います。
そうそう、今回の物販で販売していたリングライトは皆さん買いましたか? 僕はずっと光るリストバンドが欲しいって言い続けてたので、これは非常に嬉しかったです。今回僕は曲によってペンライトとリングライトを使い分けていました。アニソン風味が強い曲はペンライト振って、バンド風味が強い曲はリングライトはめて手を掲げてました。一曲の中でも拳掲げたりペンライト振ったり使い分けましたよ。バンド好きでバンドのライブにもよく行く方で、バンドリのライブにも行くって人にはとてもオススメです。

おわりに

ここを書いている現在は二日目を終え、家に帰宅した後です。二日目の内容については月曜ないし火曜には投稿できるかなと思います。こちらもたくさん書きたいことがあるので、たくさん綴らせてもらいます。
初日の発表としてはポピパのニューシングル、ガルパピコや2期3期の決定など盛りだくさんでしたね。アニメ関連は想像以上に動きがあったので驚きです。まだまだバンドリは盛り上げてくれそうですので、僕も変わらず追いかけてみようと思います。
それでは今回はこの辺りで、さようならー。

【ディスクレビュー】一つの物語の幕が降り、そして始まる第二章。Roselia 1stアルバム『Anfang』

こんばんは、僕です。
遂に発売されました、Roseliaの1stアルバム『Anfang』。今回はこちらのディスクレビューとなっています。
新曲2曲とこれまでの楽曲全てが収録されたある種ベスト盤のような本作。今回は新曲のレビューと既存曲も含めた「アルバム」としてのレビューを書いていこうと思います。それでは早速書いていきましょう。


Anfang

Neo-Aspect

アルバムの一曲目を飾る新曲『Neo-Aspect』は、訳すと「新たな姿」と言った意味となります。今井リサ役遠藤ゆりかさんの引退を控えたタイミングでリリースされた今回のアルバムですが、その始まりに相応しい曲名ではないでしょうか。この「新たな姿」という言葉はサビの最後でも高らかに叫ばれます。
サウンド面もRoseliaらしいメタルチックかつメロディアスなサウンドで、バシッとアルバムのフレームを形成してくれています。個人的にはRoseliaの楽曲の中でもトップクラスに好きな曲ですね。激しい曲は他にもあれど、シンセの主張が控えめでよりバンドサウンドが目立つ系統の激しさなのが気に入っています。パワフルな相羽さんのボーカルも合わさり、非常にパワーを感じる曲です。特にサビの力強さと疾走感がとても格好いい。サビ後半の畳み掛けるような展開が大好きです。かと思うと、2番サビの入り『きっと』のところで少し儚げな抜き方をするのがニクい。ただ、これは好みの問題でもあると思いますが、1番サビ後の『Wow』パートは要らなかったかなと思います。ラストのところはアウトロの役割を担うのでいいのですが、間奏部分は少々曲の流れを阻害してしまっているように僕は感じてしまいました。『Wow』のメロディーがまた違う動き方だったらもっとここに合ったかな?という気はします。
歌詞の方は曲名通り新たなRoseliaの始まりを告げるような歌詞で、初期の孤高で甘えを排する空気感からの脱却を感じさせます。シビアでクールなところは残しつつ、メンバーやファンを意識し協調する姿勢へと変化した様子が歌詞から見て取れます。やはりシングルを重ねるに連れて変化していった先にこの曲があり、Roseliaの第二章を飾る曲の役割を担っているのではないでしょうか。一連の変化の中で歌詞に「貴方」という単語が登場するようになり、それはこの曲の中にも登場します。遠藤ゆりかさんの引退が迫る中、この言葉は「遠藤ゆりか」と「ファン」の二つを指しているようにも捉えることができます。

Legendary

一聴してすぐの率直な感想としては「水樹奈々のアニメOP曲っぽい」という感想でした。もちろんこの曲はヴァンガードのOP曲なので、所謂アニソンマナーらしい構成になっている影響もあります。それに加えて曲の展開やサウンドが水樹奈々楽曲ぽいなと。まぁ作っているのがElements Gardenなので当たり前なのですが。しかも作曲は上松さんですので余計にですね。それはともかく、頭サビでスタートするので始まりからガツンと来てとてもかっこいいです。シンセもストリングスサウンドを演奏しているところが多くて僕好みです。新曲の2曲は共に相羽さんの迫力のあるボーカルが似合う楽曲になっているといった印象です。
前回の『-HEROIC ADVENT-』の時と同じく、歌詞はタイアップ先のヴァンガードを意識した言葉選びになっています。前回は「Roseliaらしくない歌詞」と表現した歌詞ですが、今となってはこれも普通になってきましたね。こうした繋がりや友情、信頼関係みたいなものを少しくさい言い方にしたりするのが他のバンドとの違いかもしれません。今になって思えば、メンバーの関係性が強固なものになったからこそヴァンガードの曲を歌っても違和感がなくなっているのかもしれませんね。

アルバム『Anfang』の完成度

さて、ここからはアルバム全体のレビューとなります。具体的には曲順の構成だったり、アルバムに収録されたことで新たな意味を持った曲などを話していきます。特にこの『Anfang』は全12曲中10曲が既存曲の再録なので、ただ曲を詰め込んだだけではアルバムとしての価値は低くなります。僕は再録曲の新たな価値観やアルバムの流れが綺麗かというところを観察するのが好きですので、素人なりに出来るだけ細かく考えていきたいと思います。曲についてのあれこれはそれぞれのシングルのレビューに書いていますので、興味があればそちらを読んでください。長いですから読む際には覚悟してくださいね。

まず一曲目に新曲である『Neo-Aspect』を置いたのは、定石ではありますが良かったです。タイトルが示す通り、この曲はRoseliaの新たなステージを魅せる曲ですので、一つの区切りとなるこのアルバムのトップバッターとして重要な役割を担っています。
次にやってくるのはRoseliaの1stシングルにして代名詞の『BLACK SHOUT』です。この配置はとても良いなと感じました。スピーディに駆け抜けた一曲目がコーラスと共に緩やかに終わり、まるで幕が上がるかのように奏でられるイントロがマッチしています。ここの繋げ方はとてもしっくり来て気持ちがいいですね。一番新しいRoseliaの姿から原点に回帰する対比の形になっているのも面白い。歌詞の雰囲気の差というのがよく分かるようになっていますよね。
3曲目は『Opera of the wasteland』ですが、ここの並びはあまり綺麗ではないかなというのが正直な感想です。同じような始まり方をする曲が並んでしまっているので、なんとなくテンポが悪いんですよね。繋ぎとしても緩やかなところからその流れを汲むという同じことをやっているので、流れとして不自然ではないですがバランス的にはあまりよくないかなと。
4曲目は『陽だまりロードナイト』です。ここの繋がりはアリだなと思います。『二度と愛は滅びはしない』という歌詞からこの曲に繋がるのも中々意味があって良いですよね。個人的には3曲目の終わりを数秒短くして、始まりのドラムの「ドンッ」にスムーズに移行できるように調整した方が綺麗になったかなとは思います。
中盤のトップバッターである5曲目の『ONENESS』は、流れとしてはスムーズで良いと思います。感謝を歌う前の曲と団結を歌う曲が並ぶのも、Roseliaの変化が見て取れるのではないでしょうか。中盤のスターターにこの曲を置いたことで、一つ流れを作り直しているようにも感じます。
6曲目は『Re:birth day』です。4曲目から6曲目までは3部作的要素が感じられて良いですね。メンバーの結束が歌われる3曲が続き、ラストが『此処で成し遂げてゆく 未来』という歌詞で締めくくられるのが、次の曲を踏まえるとまた意味合いが変わって良いです。
そんな7曲目は新曲『Legendary』です。「成し遂げられた未来」に繋がるのが「最新曲」であり、「伝説」であるというのは良い構成です。頭サビで一気に最高潮に到達するのもメリハリがあってかっこいいですね。
次いで8曲目は『-HEROIC ADVENT-』ですが、ここはヴァンガード繋がりの並びですね。タイアップ曲ということで少し他の曲とは色の違う2曲が並ぶことで、全体のバランスも取っているのかなと感じました。
9曲目に『Determination symphony』が来ることで、8曲目ラストの歌詞『決して 負けないわ』に『紗夜が自分自身に負けない』という意味と『日菜に負けない』という新たな価値観が加わります。曲が始まる前に歌われるので、まるで宣言しているようにも聞こえます。曲の繋がり方もギターが良い仕事をして違和感は感じません。
後半戦に入り、10曲目の『熱色スターマイン』が始まります。ここでまた一つ、Roseliaらしい雰囲気を持つ激しめの曲を置いています。やはりここでも最後に向けて流れを作っているということではないでしょうか。
ラスト前の11曲目は『軌跡』です。このバラードを安直に最後に持ってこなかったのは良い判断だったと思います。バラード曲は基本中盤から後半にかけて挟むことでメリハリをつけるのがベストだと個人的に思っているので、それに当てはめるとここでも少し遅い方なのですが、やはり遠藤ゆりかさんのことがあるためこの曲にはとても強い意志や想いが乗っています。なので終盤、ここぞというところに置かれたのではないかなと。ただ、この曲で終わってしまうとあまりにも切なすぎる終わり方になってしまうんですよね。アルバムとしての纏まりが一気に崩れてしまいます。なので、この曲をラストの一曲前に置いたのはベストな配置だったと感じます。
そしてラストは『LOUDER』です。ここの並びは本当に良く考えていると思います。別れを歌う『軌跡』の後に前を向いて走り出す曲である『LOUDER』が置かれ、そしてアルバムが終わるという構成は、Roseliaの第一章の終幕と第二章の幕開けを表現する『Anfang』のテーマにぴったりです。また『軌跡』を踏まえることでこの曲の「あなたがいたから私がいたんだよ」という歌詞を始め、様々な部分が『リサ=遠藤さん』へのメッセージや想いに結合するようになっています。元々は友希那が父親に対する想いを綴った歌詞ですが、このアルバムに収録されこの曲順になったお陰で新たな意味が加わるという、アルバムならではの既存曲の活かし方が発揮されています。

まとめ

新曲は2曲ともとてもかっこよく、どちらも進化したRoseliaの姿を見せてくれる曲だったと思います。これまでの系譜を引きながら、より進化しています。曲もこれまでより難しいものになっていて、そういう意味でもRoseliaの進化を感じました。
アルバムとしては再三申し上げている通り、遠藤ゆりかさんが引退することを受け、Roselia第一章の終幕としてのまとめの一枚であり、これから始まる第二章の幕開けを宣言する記念すべきアルバムではないでしょうか。既存曲がほとんどを占めるアルバムですので、流れや新たな価値観の構築は中々難しいものだったのではないかと思われますが、面白い一枚に仕上がっているのではないでしょうか。特にラスト2曲はこのアルバムを作るにあたりこれ以上ない正解だったのではないかと思います。曲の並べ方や秒数調整で繋ぎをよりスムーズにするなど、より良くする余地は残されているとはいえ満足度の高いアルバムになっていると感じました。

おわりに

アルバムでしたのでかなり長いレビューになってしまいましたね。ですが言いたいことは全て言えたかなと思います。これを引っさげて行われる来週の5thライブ、非常に楽しみですね。ですがそれと同時に、このライブを最後に遠藤ゆりかさんはRoseliaを脱退してしまう訳で、とても寂しい気持ちにもなってしまいます。ですが、これは新たな門出。泣いてしまうかもしれませんが、笑って送り出してあげたいですね。5thライブは両日ともレポートを書きますので、その時はまたよろしくお願いします。
それでは今回はこの辺りで、さようなら〜。


Anfang【Blu-ray付生産限定盤】

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